発条転轍機 におまかせ

美少女原型愛護協同組合 オリジナル作品

ステーションマスターシリーズNo.3

「なんで逆方向から来るのよ?」
「仕方ないわね、早く通りなさいよ!」
(↑ CV:釘me
スコーン!スコーン!!

何やら背向反位側から侵入する列車にご立腹のようす。
しかし、これが発条転轍機の本来の役割なのです。

美少女原型では11作目になります。
線路際というか、スプリングポイントの傍らにある、
転轍機の本体と標識を妖精さんに仕立ててみました。



そもそも、発条転轍機とは何か?

バネの力で常に一定方向(定位)に開通している分岐器。
ただし、人為的に反対方向(反位)に転換することもできる。

分岐方向に列車が進む時は開通している側にしか進めないが、
合流方向ではどちらからでもバネの力に打ち勝って進行可能。
いちいち人間が転換する必要がないため、路面電車の終点や、
速度の遅いローカル線の行き違い駅に見ることができます。
これは進行方向が常に左側通行だからです。(稀に右側通行もあり)

少し難しかったですかね。

本体は、バネと油緩衝器が内蔵された箱に収まっており、
その上に開通方向を示す、転轍機標識が乗っています。

ちなみに実物はコレ→
(小樽市総合博物館にて)

分かりやすい解説動画がありました→


人形はおまけ!?

今回は転轍機の本体と標識がメインとなっていて、人形はおまけです。
即ち、人形を乗せなければ本来の発条転轍機&標識になりますので、
お好みによりスケールモデルちっくにも組み立てられます。
※ただし、省略・誇張を含むデフォルメがされていることに注意

「なんか中途半端じゃん」 ということなかれ。

たとえおまけでも人形がないとステーションマスターシリーズとならず、
単なるネタ原型となり、過去のグロベンと同じ扱いになってしまいます。
美少女原型を冠している以上、ネタ原型ばかりではちょっと・・・


妖精さん?

で、

妖精さんなので服は着てなくてもいいか〜とサボり癖を発揮し、
細かく面倒な服のディテールは、オミットしてしまいました。
裸が嫌な人は、スク水にでも塗り分けてやっていただければ。


と思いましたが、スク水の境界線で腕を分割した方が良いと思い、
裸仕様をやめました。といっても首回りに筋彫りしただけです。
筋を埋めれば裸仕様にもできますので、お好みに応じてどうぞ。



◇ 造型その他について ◇

上記のように、2WEY仕様になっているのは今まで通り。
”元に戻せる仕様”ということです。

本当に転換できるように作ろうかとも思いましたが、
色々あって結果的にはハンドル部分はダミーとしました。
標識部分を回転すれば見かけ上転換したように見えます。


作品には毎回自分なりの試行を組み入れて製作してます。
今回のお題は・・・

「脚を組んだ造形が一発の型で抜けるか?」
という実験を組み入れてみました。
結果的には、この程度の簡略化したものなら楽勝でした。


標識部分は単なる板なのでキット本体には含まれません。
プラ板、真鍮板等を用いて各自で自作をお願いします。
縦ロッドの真鍮線についても各自で用意をお願いします。

見本では運搬時の強度確保を考慮して、矢羽根は真鍮板、
円板の方はプラ板をちくちく切って作ってみました。
参考に、矢羽根は高さ26mm、幅16mm、角度は45度
円板は直径20mmで製作しています。


◇ 製作上のヒント ◇

キットには含まれないヒントを二つほど。

「O-」の形をした閂は0.5mm真鍮線を曲げて作りました。


三角形の板を4枚、放射状に外に向くように接着しました。


下の台座部分にも枕木と固定するためのボルトを付けています。
市販のリベット等を活用して四隅に接着してみてください。


完成までのあらすじ

転轍機標識さん(製作コード:アイテムX00)
2018.12.-9

人形の塗装が終わり完成間近。
2018.12.-8

複製が終わり塗装工程に入っています。
一番面倒なマスキング部分が終わりました。

Sの字が歪んでいますが概ね良しとします。


2018.11.18

サフ吹きから再度の傷消しを経て、原型が完成。
この3つが3段重ねになります。

矢羽根は試作品なので実際には少し異なります。


今回のはやたら縦に長いが大丈夫だろうか。
私も見本が出来上がるまでは自信がありません。

製作開始から7年、長かった。
2018.11.11

同じ形のパーツが複数必要なのだが、
原型を複数、手作業で同じものは作れない。
必ずバラつきができます。

なので、1次原型をひとつ作りそれを複製して、
複製品を本原型として活用することにしました。
2018.10.-8

下の土台部分が出来上がってきました。
細かいパーツをもっと追加しますが、
大方のイメージはできたかと。

本来このような幾何学造形こそデジタルでしょうが、
機材も何もないので昔ながらの手原型です。

手作業の限界は感じますけどね。
2018.-9.17

傷の有無を確認したいので全体にサフ吹き。

傷は思ったほどは無かったので概ね良好。
若干の手直しだけで良さそうです。

問題は右肩の部分が合っていないこと。
軸の打ち方が悪いというのもありますが、
軸を曲げるだけでは解決しない厄介な問題です。
2018.-7.30

本体は小さいので手こずってます。

胴体はスク水のようにスジ掘りを入れました。

頭は未だに後頭部の整形やら傷消しに勤しんでます。
様子見で適当に目を入れてみましたが、
出来はどうあれ雰囲気だけはつかめました。
2018.-6.24

イベントが近づくと更新が始まる。

休んでいる間に不明点が解消できた。

土台部分は適当にやってこんな感じ。
まあまあ雰囲気は出ているかなと思います。
2017.-9.17

台風が来ていますが少しずつやってます。

人形本体の方はサフを筆塗り。
傷やまずい部分が浮き上がってきます。
もう少しは弄りますが劇的な改善は期待できないので、
適当なところで打ち切ります。

矢羽根は文献を見ながら作ったので、
縦横比は概ね合っていると思います。
2017.-9.-3

微速前進中。

腕を分割できるよう胴体と調整しているのと、
前髪と後ろ髪部分を少し盛ったくらい。

相手が小さすぎて作業中に指がつってしまう。
こんなに小さいのはもう作りたくないね。
2017.-5.13

上半身に腕の芯を付けましたが、
スク水仕様に変更したので胸をなだらかに、
かつ位置を少し修正することにしました。

前髪や頭本体も継ぎ足しで作っているので、
全く美しくなく、なかなか出来上がりません。
2016.-7.16

再開記念に一葉載せます。

といって、それほど進んでいるわけでもなく、
脚を組んでいる形にポーズ変えしたのと、
目を仮に掘り込んで、謎のパイロンを作っただけ。

久方ぶりにパテをこねたら指がつった。
2011.12.29

前髪と目・口のあたりを見る。
胴体はとりあえず仮。
首は今頭部に付けていますが、
胴体に付け直すかもしれません。

ある程度のところまで出来たら停止します。
WFでは展示のみで良いと判断しているからです。
2011.12.26

引き続き頭部。
右は大きさ対比用。

目盛でも分かるように今回は小さいです。
小さくても形状は同じです。
製作者は同一人物=私だし。
この大きさでこんな形の頭作る人はいませんが、
この形が好きなので仕方がない。
2011.12.10

今晩は皆既月食です。
月食中継見ながら作業しています。

オイルダンパー部分を箱にしました。
角を落としていますが相手がプラなので
やりすぎるというか、若干溶けたというか・・・
力加減が難しいな、プラは。(久しぶりなので)
2011.12.-4

ようやく実作業に入りました。
といっても今日はここまでです。

厚いプラ板を切るのは疲れる。
2011.10.16

ラフスケッチ。

お人形さんはラフスケッチ書いたことないのに、
こういうものは書くんですね〜
(書くことができるが正解)

ここから料理が始まります。


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